アイリスさんの独り言 4月 





4月1日は 小学校の入学式。 私が通った幼稚園は 学校の中にあったので 友達とよく「 あの大きな建物に 通うんだね」 よく話したものでした。なんとなく静かで 写真のように見えたものでした。 それはしっかりと覚えています。それなのに 入学式のことは 全く覚えていません。 なぜか 写真も見たことがありません。 なぜなんだろう…。


少し前までは 施設の一部を自由に使っていいと言われたので 花屋さんで埋めたいと思ったものです 。 でも 実際 無理だということも 今回よく分かりました。 夢がなくなってからは 主人が来てくれても なぜか 喧嘩ばかり。 何か抜け殻のように テレビの音を 聞いていただけ。 何か心が定まらず 少ししか 口にできない おぜん のご飯を 見つめるだけ。「食べないと 2 から 3ヶ月 」の言葉が 浮かぶけれど どうしようもなかった。 それは変わったんです…。


ふーっと 何かが降りてきたような感じでした。 寝たきりではありますが 足も手も ベッドの上では動きます。 そう思った瞬間 もしかしたら もしかしたら 「もしかして もしかしたら 私 歩けるかもしれない」そんな考えが 浮かんだんです。そんな無理なことと 承知はしていたものの 先生に話さないでは いられなくなりました。先生も明るい顔になられて 足の状態を 色々チェックしてくださいました。 その時に見たら 足の細さと言ったら びっくりするほどで 今にも折れそうな感じです。

それでも先生が「 やってみる価値はあるかもしれない 」らしき言葉を くださいました。 私が この段階で とんでもない希望を持ったことを すごく喜んでくださいました。 時間がかかってもいい。何も目的がなくて ぼーっとしているより できない目標でも 少しでも頑張りたい気持ちで 胸が鳴りました。 こんな気持ちになったのは ここへ入って初めてでした。ある方は「 死期を 早めることになるかもしれないよ」と言われました。私の中に かすかの目標ができたことを考えると そんな言葉は気にすることも ありませんでした。 先生にお任せして 私は毎日それを繰り返す 。私は 私で 一生懸命 色々なものを食べる。 そしてできることは 毎日 繰り返して やっていく。 昔やったことと同じことです。何年かかるか できないかもしれないけれど 目標を持ったことが嬉しくって 心がウキウキしました。 頑張るのではなく やってみる…。 そんな気持ちで 毎日を過ごす楽しさを 夢見てしまいました。 先生に できない負担の気持ちを 持たせてはいけない とは思っています。 そこは気をつけて自分だけ 張り切ってはいけないと心しています。 死と隣り合わせの目標を 温めながら 毎日を過ごしていこうと思っています。 嬉しい希望ができました。


まだ2回目ですが 今まで 気が付かなかった筋肉の動かし方とかは かなり出てきました。 こんなことでいいのかな と思うようなことを 毎日少しずつ続けることが 大切と 思いながら やっています。 人間の祖先が 立ち上がったことと思うと こんな風だったのかなと 想像してしまいます。 食べる方も「 栄養 」を 飲み始めました。 毎食のご飯を 残すことも少なくなってきました。この調子で 続けて行きたいなあって 思っています。


今はベッドに寝たりしているが 車椅子に座って スマホをいじったりしています。 前はフロアに出て行くようにしたのですが 友達になっても デイサービスに行くか 体調が悪くて 出てくれない人がいたりで なかなか会えません。 大きなグループを作っている人たちとは 何か一線を引いてしまっています。 その人たちは 体が 動く人が多いのと 話す内容が合わない。 年齢的には 私が 若すぎるのだが 体がうまく動かないのも 一つの要因になっている。 2時間を目安に 車椅子に座るのは良いと言われたので ご飯の時に 自分の部屋で 座って食べています。人と話すのは 介護の人と しゃべるのが 楽しみに 毎日を過ごしています。 ここの施設は 特に みんな優しいので 楽しみです。 それと リハビリが週4回あるのが 最大の楽しみです。


先日 病院の先生が見えました。 看護師さんが「目が3倍ぐらいになったわね。 歩こうという目的ができたから 変わったのね。」と言ってくださいました。 自分ではそんなに気がつかないのですが やはり目的ができたことが 気持ちにも体にも 触っているのでしょうね。嬉しいことです。 先生方も 熱心にやってくださるので それもまた嬉しいことです。 いい方々に巡り合って本当に幸せです。


歩けるようになるように 先生もしっかり 足の運動を考えてやってくださっています。 私も午前中と午後に教えてもらった運動を 復習しています。今朝 フッと変なことを考えてしまいました。施設のお金のことを考えれば トイレに一人で行けるようになったら 家に帰りたいかな …? と思ってしまったのです。でも ここの施設でも部屋が満杯になってきています。 良くなって 家に帰っても 何年かすれば また今の状態になって 死に場所を探さなければいけなくなります。 その間 どこに頼むことになるんだろう?… そんなことを考えてしまいました。 今のように寝たきりになってしまったら 家では見てもらえないと思ったら 悲しくなってしまいました。そこで 主人とLINEで 話しました。 「歩けるようになれば その分の手間のお金が少なくなるだけだけれど 立てて元気になればいい 」と言ってくれました。 ほっとしました。 月20万の部屋代は大きいですが 幸せに暮らしていられることに 感謝して 素直に甘えることにします。 また 今日も運動をして 車椅子に座ってですが 食事を入れて 2時間ほど頑張ります。ここの施設に入れてくれた主人と長男に 感謝して ……。


主人が面会に来てくれた時に 友人の家で 芍薬が咲いていることを話しました。それから「家でも モッコウバラの黄色が 咲いているよ」の話になりました。 親友が くれた花です。 もう枯れてるかと思ったので 嬉しい話が聞けて喜んでいます。



新入生のニュースや 桜の花の頼りで 賑わっていった4月 最初。ふと気がつけば 5月が目の前。介護士さんと「 すごく早く 月が変わっていくね」と ため息。施設の中に作った小さな花園も ローズマリーも 今は雑草の中。 かわいそうなので ローズマリーは 欲しいと言っていた友達に 差し上げました。 他の人が「可愛い花を 買ってきたくなるけれど 世話ができないものね」と 6月いっぱいで閉める と話したらそんなことを 言ってくださいました。仕方ないですね……。 友達の家の玉ねぎは 早生だったようで もう収穫して食べたとか……。 私の方は まだまだ 先のようです。



主人が 紅シタンを切って 水につけておいたら ね がいっぱい 出たようです。 開いている 岩の間に 植えてみると言っていましたが どうなるのでしょう? 家で 今 モッコウバラの黄色と つるバラの白が 咲いている と写真を撮ってきてくれました。 両方ともきれいに咲いてくれて 本当に嬉しいです。




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